(スティプルエングレーヴィングと手彩色)
9月26日(月) - 10月8日(土)
		  11:00-19:00 日曜・祭日休廊            
		
	          〈スイートピー〉「美花選(Choix des Plus Belles Fleurs)」より
1827年頃 スティップル・エングレーヴィング、手彩色 265×214mm
		
		
ピエール=ジョセフ・ルドゥーテ(Pierre-Joseph Redoute、1759-1840)は、ベルギー生まれのフランス人。
			  「花の画家」として高名で、マリー・アントワネットに花の絵を教授した。
			  特に「ルドゥーテの薔薇」「薔薇の画家」といわれるほど、バラの絵が高く称賛された。
			  今回展示する作品は、画家存命中の同時代に、1827年頃、ルドゥーテのオリジナルの水彩から彫版師が版画にしたもので、「美花選・美果選」(1827-1833年に出版)から選択した。
			  版画の手法は多色スティップル・エングレーヴィングに更に手彩色を加えたもの。
			  スティップル・エングレーヴィングとは、銅版に無数の細かい点をうって絵の形を作っていく特殊な手法で、精緻かつ優美なもの。
			  膨大な時間のかかるすばらしい職人技は、現代では継承されておらず、ましてたくさんの種類の版画を作り、刷ることはほとんど不可能になっている。
			  美しい内容と技で、この一連の版画はボタニカル・プリント史上の金字塔ともいうべきものとなり、非常に珍重され、世界中に愛好家、コレクターがいる。
			  「バラ」「アイリス」「ポピー」などの貴重なルドゥーテ版画10点を中心に、他の18-19世紀の植物画も併陳する。全20点の展示。
			  ルドゥーテの版画の紙サイズは338x245mm、版サイズはまちまちだが、270x210mm前後。